国内小説– category –
-
『火車』感想|消費者金融に巻き込まれた女性を鋭く描く社会派ミステリー
皆さんも一枚はクレジットカードを持っているのではないでしょうか。 手軽に使えるカードは便利なものです。 作り方もそれほど難しくはなく、キャッシングマシーンも街中に溢れています。 しかし、使い方を誤ると本当に恐ろしい結末が待っているかもしれま... -
『リバース』感想|一度味わうと忘れられない、衝撃のラスト
色んな想い出を共有することのできる大切な友人の存在。 その友人のことを、貴方はどれだけ知っているでしょうか。 自分が知らない友人の姿を耳にしたとき、それまで近くに居たはずの友人の存在を、なぜか遠くに感じたことはありませんか。 イヤミスの女王... -
『ようこそ、わが家へ』感想|恐怖のゲームがはじまる
自分の身の回りは安全、そんな風に考えていませんか? 今回ご紹介する池井戸潤著『ようこそ、わが家へ』は、身近に潜む恐怖を描いた作品です。 戦慄のストーカー、怯える家族、職場の敵。 手に汗握る攻防の行方は・・・? 恐怖のゲームがはじまります。 あ... -
『Cocoon』感想|鬼を斬る花魁の苦悩と成長
「鬼退治」といえば、桃太郎のようなむかし話から、近年大ヒットした漫画まで、実にさまざまな作品で描かれてきたテーマ。 今回ご紹介する作品も、そんな鬼退治がテーマのお話です。 この作品の主役は江戸時代の遊女。 美しく優雅な花魁が刀を手に、強大な... -
『満月珈琲店の星詠み』感想|望月麻衣が創るレトロ喫茶店はあらゆる客を良い方向へ導いてくれる
自分の人生に疑問を持ち始めたとき、不思議な珈琲店が現れ大きな猫が正しい道へ導いてくれる。 そんな幻想的でありえない経験をしたことはありませんか? ありえない出来事、そんな確かめようがない不思議な物事は、わたしたちのすぐ身近で起きているかも... -
『蜜蜂と遠雷』感想|ピアノコンペティションという繊細で熱き闘い
舞台は、『ピアノコンペティション』というあまり世の中から注目されない世界です。 ここまで繊細で儚い闘いが世の中に存在するのでしょうか。 世界中の才能あふれる選ばれしピアニストたちが日本は芳ヶ江に集結し、自身の音楽人生をかけて競い合います。 ... -
『傲慢と善良』感想|あなたにとっての善良は、相手にとって傲慢かもしれない
傲慢と善良を無料で試し読みする 代表作といえるかがみの孤城や映画化もされたツナグなどで人気の小説家、辻村深月さんの作品『傲慢と善良』。 ブクログ大賞小説部門で受賞もされています。 恋愛や結婚をテーマにした恋愛ミステリー小説ですが、主人公の架... -
『通天閣』感想|この世界に生きる私たちに一ミリの希望を与えてくれる
一度読み始めたら止まらない、コミカルさもあるのになぜか最後には感動で涙が出てしまいます。 不思議と心にほんのり暖かさが残り、「明日からがんばろう」と前向きになれるのです。 読後、いつもこんな思いにさせてくれるのは西加奈子さんの小説。 2009年... -
『アラビアの夜の種族』感想|豊饒な文章に耽溺できる、虚実めくるめくアラビアンナイト
奇想天外な発想でジャンルボーダレスな傑作を生み出し続ける古川日出男さん。 『アラビアの夜の種族』は彼の最高傑作とも言える大長編。 聖遷暦1213年のエジプト・カイロを舞台に、美貌の奴隷アイユーブが、無敗将軍ナポレオンの目を欺く偽書作りに奔走し... -
『下町ロケット』感想|中小企業が夢と努力を武器に、大企業を翻弄していく爽快ストーリー
第145回直木賞受賞作、池井戸潤の『下町ロケット』。 ドラマも大ヒットしていたので、ご存知の方も多いのではないでしょうか? 今回は改めて『下町ロケット』の魅力をご紹介します。 「お前には夢があるか?オレにはある」 のセリフが有名な、感動のエンタ...