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『蜜蜂と遠雷』感想|ピアノコンペティションという繊細で熱き闘い

舞台は、『ピアノコンペティション』というあまり世の中から注目されない世界です。

ここまで繊細で儚い闘いが世の中に存在するのでしょうか。

世界中の才能あふれる選ばれしピアニストたちが日本は芳ヶ江に集結し、自身の音楽人生をかけて競い合います。

音楽の世界は非常に華やか。

しかしその反面、ステージに立つまでに想像を遥かに超える血の滲む努力があるのです。

本に登場する多くの楽曲の片鱗を文章を通して聴きながら、コンペティションという空間にぜひ酔いしれてください。

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『蜜蜂と遠雷』の概要

出典:Amazon公式サイト

タイトル蜜蜂と遠雷
著者恩田陸
出版社幻冬舎
出版日2016年9月20日
ジャンル音楽ファンタジー

2017年直木賞、本屋大賞を受賞した作品です。

著者の恩田陸は「ノスタルジアの魔術師」と言われていますが、ファンタジーだけでなく、ミステリーやホラー作品など多岐にわたるジャンルを手がける作家。

507ページという分厚めの単行本、または上下巻にわかれる文庫本が存在します。

1ページが上下2段にわかれているのも、これまでにあまりない特徴です。

『蜜蜂と遠雷』のあらすじ

ピアノコンペティションが第一次、第二次、第三次予選の後、本選へと展開が進んでいきます。

主人公は特にはっきりしておらず、さまざまな出演者の目線で話が進みます。

もちろん途中で夢破れる出演者も多くいるのです。

『ピアニストは孤独』。ピアノ演奏は1人でできます。しかし、1人だけではコンペティションは成り立たないという要素もあり、注目点です。

天才たち

出演制限に年齢制限はありますが、幅広いピアニストが登場します。

それがとにかく個性的!

演奏そのものだけでないく、彼らの選んだプログラム、そして何といっても彼らの波乱万丈のバックグラウンドがみられます。

日常では個性がないほうが良いとされることが多いですが、ここは個性が輝く場所のひとつだと思います。

その個性をどう音楽に表現するのかが、面白い部分です。

審査員

出演者の他に注目すべきなのが華やかな審査員たちです。

彼らもそれぞれピアニストとして経験しており、人生があるのです。

出演者とはまた違った個性が存在します。

この人はどんな音楽を奏でるのだろうと想像を膨らませることもなにより楽しい。

出演者たちとのリンクする部分にも注目です。

狭き門

予選が進み、真の実力者が厳選されていきます。

ステージやプレッシャーという厳しい状況下での演奏に、苦戦を強いられる出演者も…。

どんなに苦労した者であっても、どんなに大きな力があっても、それが結果に繋がるとは限りません。

それだけ厳しい世界がここにあるということです。

音楽の厳しさが理解できると思います。

『蜜蜂と遠雷』を読んだ感想

本をめくるとすぐにでてくるのが、このコンペティションの課題曲の一覧と、注目すべき4人の出演者のプログラムです。

ピアノ曲を知っている方なら、これだけでワクワクしませんか?

有名な曲もいくつかあります。

課題曲から選んで完成したプログラムは、決まった枠はあるものの個性が出るのです。

なぜこの曲を選んだのだろう?なぜその順番にしたのだろう?

そう考えることも楽しいと思います。

クラシック音楽の世界に

この本ではさまざまなピアノ曲が登場します。

知らない曲も多いと思いますが、CD等で聴きながら読み進めると、まるでここはコンペティション会場…!?

知れば知るほど美しい音楽が流れてきます。

本選では、ピアノだけでなくオーケストラも登場し、ピアノ協奏曲も演奏されます。

ピアノソロの楽曲とは全然違った世界を楽しめます。

儚く熱い闘い

音楽は儚いもの。

音の一つ一つは、同じ演奏者であっても今後二度と再現することはできません。

そのときの一瞬で消えてしまうもの…。

特にピアノは、他の楽器と違い、一度音を出したらそれ以上大きな音に変えることはですない特殊な楽器です。

そして、コンペティションという人生で1度となるかも知れない瞬間に手に汗握ります。

それぞれの人生

それぞれのバックグラウンドを考えるとそれだけでその人の演奏が彩られます。

それぞれの人生が彼らのプログラムに大きく反映されているのです。

正直「それをコンペで弾くの?」と思ってしまう選曲も!?

逆に完璧なプランニングに深く納得してしまうプログラムもあり、ワクワクが止まりません。

1曲1曲も楽しめますが、全てのプログラムが揃ってその人の伝えたい音楽が完成するのです。

見所

最大の見所は、このコンクールのために作曲された『春と修羅』というピアノ曲。初演であるため、誰ひとり正解がわからない曲です。

出演者全員が演奏するという共通部分があるとともに、カデンツァ(演奏者が自由に演奏して良い部分)というコンペティションで最も自由さがある部分が共存する曲でもあるのです。

自身の個性を最大限表現できる部分でもあり、枠から外れ過ぎれば当然落選につながってしまう…。

それぞれがどのような思いで作曲し、演奏するのか味わってほしいです。

『蜜蜂と遠雷』はどんな人におすすめ?

ピアノコンペティションという狭い世界での物語です。ぜひおすすめしたいのは、

  • ファンタジーが好き
  • 競い合う物語が好き
  • ピアノやクラシック音楽が好き
  • 今までにない音楽の世界を味わいたい
  • コンクール、コンペティションに出たことがある

ピアノ曲に詳しくない方でも楽しめます。なぜならコンペティションという人生をかけた闘いに、胸が熱くなるから…!

読み終わった後でも、この本のためのCDを聴いてみることでより理解が深まります。

気になる楽曲のみ聴いてみるだけでも、クラシックの面白さがわかると思います。

おわりに

ここまで美しく彩豊かな音楽が流れる本はないでしょう。

これまでに体験できない空間にとても衝撃的な作品だと思います。そして著者の知識量に驚愕。

クラシックのピアノコンペティションという、専門性の高い分野の作品に、新たな感動がありました。

そしてそれぞれのピアニストのバックグラウンドに胸が熱くなります。

本作品は2019年に映画化され、文庫本や漫画にもなり、『祝祭と予感』という続編もあるため、おすすめします。

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