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『シンデレラ・ティース』感想|大嫌いな歯医者で過ごした時間が、主人公の未来を変える

歯医者が苦手な人は子どもや大人問わずたくさんいることと思います。

私もそのひとりでした。

人間は得体のしれないものを怖がる生き物です。

なにをされるのか、歯科医師はなにを考えているのか、それがわからないから私たちは歯医者を怖がるのだと、読了後のいまはそう感じます。

この本を読んだからといって必ず歯医者が苦手ではなくなるという話ではありません。

怖いものはこわいですし、苦手なものは苦手だと思います。

けれど私たちが持ちがちな歯医者への偏見は少しでもなくなることでしょう。

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『シンデレラ・ティース』の概要

出典:Amazon公式サイト

タイトルシンデレラ・ティース
著者坂木司
出版社光文社
出版日2009年4月20日
ジャンル歯医者×ミステリー×恋愛小説

坂木司といえば『和菓子のアン』シリーズが有名ではないでしょうか。

その著者が書いた、歯医者での物語です。

長さは約300ぺージですが、テンポよく進む会話や読みやすい文体のおかげですいすいと読み進めることができます。

『シンデレラ・ティース』のあらすじ

ホント、歯医者なんて大っ嫌いなんだから。

そう強く主張するのは主人公の叶咲子(かのうさきこ)、19歳の大学2年生。

少しだけ箱入りで、のほほんと育ってきた、ごく普通のイマドキ女子大生です。

ひょんなことから大嫌いな歯医者でアルバイトを始めることとなった咲子は、その大嫌いなはずの歯医者でたくさんのことを学んでいくこととなります。

クリニックに怒鳴り込む人や気難しい患者、憎たらしく思えた女の子……。

みんな、なにかしら歯について悩みを抱えている人たちでした。

そんな人たちにやさしく寄り添い尽力する、院長を始めとするクリニックの先生たち。

次第に咲子の心もやわらかく絆されていくのでした。

品川デンタルクリニック

夏休みだけという約束で咲子がアルバイトをすることとなった品川デンタルクリニックの院長は、物言いがセクハラ紛いの品川知之(しながわともゆき)先生です。

そのもとで働いている歯科医のひとり、叶唯史(かのうただし)先生は咲子の叔父になります。

もうひとりの歯科医は成瀬吉人(なるせよしひと)先生で、残念ながらといいますか、少しだけ軽く軟派な人物でした。

咲子の仕事は受付ですが、直属の上司にあたるのは葛西さんという目つきの鋭い事務の女性で、ほかにも歯科衛生士の中野さんや春日さんという女性が働いています。

こうして咲子にみんなを紹介してくれたのは面倒見がよくセクシーな歯科衛生士の三ノ輪歌子(みのわうたこ)さんです。

彼女は咲子に「自分のことは名前で呼ぶように」と言いました。

そして最後は、歯科技工士の四谷謙吾(よつやけんご)先生です。

彼は周囲からオタクだのなんだのと言われますが、腕は確かであり、それは周囲も認めています。

院長にふたりの歯科医師、3人の歯科衛生士とひとりの事務員、そしてひとりの歯科技工士。

それが品川デンタルクリニックのメンバーです。

歯医者×ミステリー×恋愛=?

夏を歯医者で過ごすことに決めた咲子には恋も訪れました。

相手がだれか……というのはここではご想像におまかせするとして、その相手はなにかと咲子に対して歯に関する推理をさせようとします。

そうして、歯医者や歯に関して無知だった咲子はもちろん、読者も知識を蓄えていきます。

基礎的なものから少し専門に踏み込んだものまで、実例に添って教えてくれるので読者の私たちですら楽しんで歯の勉強ができるという仕組みになっていました。

咲子とその相手となる男性は、話が進むにつれだんだんと距離が近づいていきます。

ふたりはハッピーエンドを迎えることができるのでしょうか?

ファントムvsファントム

医学用語に『ファントムペイン』という言葉があります。

切断してもうそこにないはずの四肢が痛む、幻の痛みのことです。

2つ目の話の『ファントムvsファントム』では、ないはずの口臭を気にして他人と距離を置いてしまうという年配男性患者の悩みを解決すべく、咲子や四谷先生が奮闘しました。

電話やメールでは丁寧なのに、実際に会って話すととても気難しく怒りっぽい……。

そのギャップを知っていながらも受付嬢の咲子は始終やさしく丁寧に対応します。

なぜ他人にきつく当たってしまうのか、なぜありもしない口臭に悩まされるのか。

患者の秘密や悩みをどんどん紐解いていく清々しさはミステリーと名乗ってもよいでしょう。

『シンデレラ・ティース』を読んだ感想

大嫌いだった歯医者でアルバイトをするうち、その苦手意識がどこからくるのかを知った咲子。

クリニックのやさしいみんなや、歯に悩まされる患者との対話でたくさんのことに気づいていきます。

読み終わるころには咲子だけでなく、読者も成長しているのではないでしょうか。

少女漫画チックな小説

語り手が主人公であるイマドキ女子大生であることで、非常にとっつきやすい語り口になっています。

少女漫画を読んでいる気分にすらなるかもしれません。

逆に普段少女漫画を読まないような人でも、小説ということで手に取りやすくなることもあると思います。

興味が出たらまず一度、漫画を読む手軽さで中身を読んでみる、それもいいでしょう。

共感できる設定

主人公の咲子と、最後の章で登場する男性患者。

ふたりとも歯医者が苦手です。

男性患者にいたっては歯医者が怖すぎるあまり、自分の体を痛めつけるという謎めいた行動もとりました。

歯医者が好きだと明言できる人はなかなかいない世の中ですから、そんな登場人物たちが登場する歯医者に関する物語は、多くの人が読んで共感できると思います。

たくさんの人の心を救える可能性がある、そんな作品でした。

歯科恐怖症のみなさんへ

歯科恐怖症という病気は存在します。

大人も子どもも、怖いものは怖いのです。

その事実を知るだけで心が軽くなる人も多いのではないでしょうか。

そして歯科医師がなにを考えて、なにを思って患者と向き合っているのか。

私たち患者の歯の状態に最適な治療法を模索して、最後まで寄り添ってくれる……。

本来、歯医者とはそういう場所なのです。

得体のしれないものでも、きちんと知ればなんてことないことだと思えるのです。

その第一歩として、私はこの本を推したいと思いました。

『シンデレラ・ティース』はどんな人におすすめ?

歯医者が怖い人はもちろん、少しだけ歯医者について知りたい人にもおすすめできるのが本作です。

歯や歯医者について専門的なことがつらつらと書かれているわけではないですし、語り口調も砕けていて読みやすい。

それが本作のよいところです。

特に本作をおすすめしたいと思う人たちは、

  • 歯医者に苦手意識がある人
  • 少女漫画チックな小説が読みたい人
  • 一歩踏み出す勇気が欲しい人

などなどでしょう。

一歩踏み出す勇気は、主人公咲子からたくさん貰えるはずです。

おわりに|こころのケアも怠らない、素敵なクリニックで咲子が得たものは

歯医者は怖くない、先生たちもやさしいしいいところだよ。

なんて言われて『そうなんだ!』と簡単に信じる歯医者嫌いはなかなかいないでしょう。

そんなときにはぜひこの本をおすすめしてもらいたいなと、私は思います。

品川デンタルクリニックの先生たちはみんなやさしく、患者に寄り添ってくれますが、もちろん現実の歯医者みんながそういうわけではありません。

創作の物語ですから、理想の歯医者であることに違いはないでしょう。

けれど、少ないかもしれないけれどこんな素敵な歯医者も絶対に存在する、そのことを心のどこかで覚えておいてもらえたらな、と思います。

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