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『発注いただきました!』感想|みずみずしく、日常に寄り添った珠玉の短編集

今回は、『発注いただきました!』という本を読んだ感想を書いていこうと思います。

著者の朝井リョウさんは、『桐島、部活やめるってよ。』や、『チア男子‼︎』などでも有名な、直木賞受賞作家です。

そのままの日常に寄り添った比喩表現や、ユーモラスでもどこか社会を鋭く見ているようなその感性に織りなされる短編たち。

本当に甲乙つけがたいようなものばかりです!

今回の『発注いただきました!』は、そんな朝井さんの「本気」が爆発するような素晴らしい短編集となっていました。

それでは早速、『発注いただきました!』がどんな本なのか、見ていきましょう!

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『発注いただきました!』の概要

出典:Amazon公式サイト

タイトル発注いただきました
著者朝井リョウ
出版社集英社
出版日2020年3月10日
ジャンル小説・エッセイ集

『発注いただきました!』は、朝井リョウさんデビュー十周年を記念して、企業とのタイアップや他の作品とコラボして書いた文章を一冊に集めた短編集です。

とはいっても普通の短編集ではなく、

  • それぞれの短編の前に「テーマ・枚数などの発注内容」
  • 短編の後に「著者のコメント、発注にどう答えたのか」

を挟んであり、短編本文と合わせてそちらも読み応えがあります。

香水や競馬、タバコやウイスキーなどの企業から発注を受けて、アイテムから着想を得て書いた作品も多くありました。

鮮明な表現にページを捲る手が止まらなくなること間違いなしです!

『発注いただきました!』のあらすじ

20編ある短編のなかから3つ、私がぜひ読んでほしい!と思う短編のあらすじを紹介します!

タイムリミット─止まらない青春

森永製菓からの『「いいよね、キャラメル」と思えるような心温まるストーリー』という発注による、3話からなる短編です。

キャラメルを食べ終わってから、なにをしようか。とりあえずキャラメルでも食べて、そうしたら考えようか。

受験生の「私」と「太一」の、キャラメルが溶けるような時間をやさしく描いています。

アスパラ─しっとりした恋愛

KADOKAWAからの『aikoの楽曲を題材とした短編小説』という発注による作品です。あたしに触れたがる「あなた」。

あなたと唇を合わせながら、真夏の恋を鮮明に思い出す「あたし」。右の奥歯に、また挟まったアスパラ。

aikoさんご本人からの「湿度を感じる作品」というリクエストにふさわしく、生々しくも新鮮なラヴストーリーです。

引金─「このまま」とその先の幸せ

早稲田文学からの『「若手作家ベスト11」特集への寄稿』という発注による小説です。

助けの手を差し伸べてくれた「倉本」を置いて、大学での飲み会やクラスメイトとの会話などの新しい体験を自分なりに楽しむ「僕」。

「僕」は、変わっていく世間と変わらない自分たちに、「変わらないと、変われない」と引金を引きます。自分の、自分自身への愛を考えさせられる短編です。

『発注いただきました!』を読んだ感想

20編ある短編のなかから、私のお気に入りの作品の感想を紹介します!(あらすじとはまたそれぞれ別の作品です!)

蜜柑ひとつぶん外れて─「マナー」と良いオカンになりそうな自分

この一冊の中で一番好きなんじゃないかなと思える作品です。

蜜柑とウイスキーが合うなんて初めて知りましたし、シャツのボタンを変えるだけで印象が変わるとか、なんだか素敵でワクワクしちゃいました。

私も、ジンフィズが酸っぱいかより、蜜柑を剥いて、食べて、「自分だけの歩き方を探し出す」方が好きです、たぶん。

稲村くんが実在するっていうのもとっても驚きでした(笑)。

「働く女が香りを纏うとき…」(企画名)─その瞬間がある人生

サイボーグ、だなんて呼ばれてる河西課長も、鏡の前で緊張している。

その部分の描写がとっても好きです。自分も、香水をつけて臨みたいと思えるような瞬間があるかな…。

描き出されるその生き様が美しくて凛としていて、惚れ惚れとするような作品でした。

いよはもう、28なのに─その名を誇れなくても

おもちゃを作りたかったのに───叶わなかった夢、不完全燃焼の思い。

主人公伊予壮太の思いに、強く共感しました。

お酒の好みを教えてはくれなかった沙織さんと壮太の、静かでどこまでも優しい会話。

読みながら、自分もちょっと優しい気持ちになれました。

壮太のこれからが気になります。

『発注いただきました!』はどんな人におすすめ?

ここまで『発注いただきました!』のあらすじや感想を書いてきましたが、実際この本はどんな人が読んだらいい本なのでしょうか?

私は、

  • 少し日常に疲れてしまった人
  • これからどうすればいいか分からず、将来に迷っている人
  • 短編を読むのが好きな人

に、この本をぜひ読んでほしいと思っています。

疲れてしまったり、迷ったりしたとき、この本は個性的なたくさんの人々のそれぞれの生き様を教えてくれます。

全力で生き抜いている人も、ぼんやりと過ごす人も、それぞれの短編の中にはいます。

正解はありません。

ただ、それらの人々の生きる姿はきっと、自分がどうすればいいのかを決める手助けになってくれると思います。

おわりに|それぞれの人生のそれぞれの物語と、それぞれの決断

少しでも「面白そう!」「読んでみたい!」と思ってもらえたら嬉しいです。

本当に中毒性が高くて面白い作品ばかりなので、あなたのお気に入りもきっと見つかるはず!

それぞれの主人公や登場人物の心情に自分を重ねて読んでみるのも、ワクワクしますよね。

朝井リョウさんの他の作品についても、ぜひ読んでみてくださいね。

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