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『杏の気分ほろほろ』感想|読めば読むほど色々な顔の彼女に出会える。

モデルとして女優として活躍する杏さん。

大の読書家だったり、筋金入りの歴女だったり、今や三児のママだったりいろいろな顔をもつ彼女。

そんな杏さんの日常を覗き見ることができるエッセイが2012年刊行されたエッセイ『杏のふむふむ』に続く、エッセイ第二弾2016年刊行の『杏の気分ほろほろ』です。

「朝日新聞デジタル」に連載されていた作品に、今だから記せるその後の話を大幅加筆したこの作品。

杏さんの独特のテンポのよい語りと、杏さんが自分で描かれた可愛らしいイラストが特徴のとても読みやすいエッセイ集です。

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ドラマに映画に大活躍!杏さんの三年半の日々

妖怪役に幽霊役、銀行員のようなちょっとお堅い役、そして母親役など様々な役柄を演じてきた杏さん。

そのひとつひとつを振り返り、大切な思い出として語る杏さん。

撮影時の苦労や失敗談を語りながらも、共演者に対する尊敬の念を忘れない杏さんの心遣いには頭が下がります。

また、連載当時明かせなかった後日談を文章の後に追記加筆しているので「朝日新聞デジタル」連載当時読んでいた方も楽しめる内容となっています。

歴女の顔もちらり!やっぱり歴史にテンションが上がる!?

人間以外の役や、ちょっと風変わりな女性を演じることが多い杏さん。

役作りも大変そうですが、歴史上の人物を演じる時や歴史関連のイベントに参加するときは、少々テンションが上がるようです。

ファッションショーで京都を訪れた際など、ショー翌日ショーを観に来てくれた知人と新選組の活動拠点となった壬生、旧八木邸などを訪れるフットワークの軽さ。

ここでも杏さんは歴女である一面を見せます。

旧八木邸の今の持ち主が蔵の戸の鍵のかかる仕組みがよくわからないと見せてもらった杏

さんは、ご主人に江戸式のオートロックだと申告し、記憶を頼りに触ってみると上手く鍵を掛けることに成功します。

初めて新選組を知った中学時代。

それから二十年、沖田総司の享年を超え、新選組結成当時の近藤勇の年齢も超えたと振り返り、新選組以外の幕末の志士も、知るたびに自分の年齢と比較して今に至る杏さん。

ネオテニー(幼形成熟)と評される現代人と語りながら、長く永く、若くいるというのは素敵なことかもしれないとしながらも、十代、二十代で何かをしてのける力の存在を信じられる時代であってほしいとも願う姿は実に杏さんらしいと思います。

また、育児真っ最中の杏さんの家庭で流行するという

「泣くこと、ないない なーんも、ないない

心配、ないない なーんも、ないない

問題、ないない、なーんも、ないない ないなーい」

というオリジナルソングも何だか前向きな感じが杏さんらしい感じがします。

もっと杏さんのファンになる!まさに「杏年表」!?

役や仕事のことについて、ひとつひとつを思い出深く愛おしむように描いている杏さん。

また、表紙に描かれた杏さん直筆のイラストもとても可愛らしいです。

また杏さんの記した『杏の気分ほろほろ』の書籍内でふれたお仕事年表は、かなり細かく書き込まれていて杏さんの几帳面な性格を思わせます。

そして常に人を尊敬することや、自分の意見を持つことの大切さを杏さんに教えられているような気がします。

読み終わる頃には、誰もがひとりの人間として彼女のファンになっていることと思います。

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