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『グラツィオーソ』感想|吹奏楽にかける!爽やかな青春ストーリー

「ゴールド金賞!」

吹奏楽の世界では、発音の似ている「銀賞」と区別するために、金賞受賞校がこんな表現で発表されます。

きっと吹奏楽経験者であれば、この言葉の響きに特別な思い入れを持つ方も多いのではないでしょうか。

ともに音楽を奏でた仲間たちの手を握り、表彰式を迎える緊張感と、胸が張り裂けそうになるほどの期待を感じる一瞬。

今年こそは全国大会へ…!!

そんな想いも呼び起こす特別な言葉です。

この言葉にピンときた方にはぜひ読んでいただきたい、高校生たちの熱い夏を題材にした作品をご紹介します。

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『グラツィオーソ』の概要

出典:Amazon公式サイト

タイトルグラツィオーソ
著者山口なお美
出版社星雲社
出版日2010年5月5日
ジャンル青春音楽小説

作者山口なお美さんは、インターネットを中心に恋愛小説を手がける作家。

今作は、そんな恋愛要素だけでなく、「吹奏楽コンクール」に青春を捧げる高校生を描いた、最も人気の高い作品です。

『グラツィオーソ』のあらすじ

主人公は、修南高校吹奏楽部でフルートを担当する1年生・柴崎彩音。

同じく吹奏楽を愛する仲間たちとともに日々練習に励んでいます。

数年前は県大会すら突破できなかった弱小吹奏楽部が、顧問の水嶋先生とともに成長していく様子を描く物語です。

吹奏楽の甲子園

吹奏楽には、全国の高校生たちが目指す舞台があります。

作中で描かれているのは、東京にある「普門館」というステージ。

黒い床が特徴の、別名「吹奏楽の甲子園」です。

残念ながら耐震の問題で、この会場での全国大会は2012年が最後となりましたが、今でも「吹奏楽の甲子園」を目指して、全国の高校生たちが日々練習に励んでいます。

県大会、支部大会を通過し、全国大会の舞台に立てるのは各支部でわずか3校のみ。

たった12分間の演奏のためにしのぎを削り、青春を捧げる高校生たちの挑戦の物語です。

目指せ全国大会!

支部大会で銀賞という悔しい結果を得た修南高校。

彩音は、来年こそは全国へ!と気持ちを新たに練習を開始します。

しかし、水嶋先生の指導が厳しすぎると、退部する部員が続出。とても全国大会を目指せる人数ではなくなってしまいました。

彩音たちが2年生になったある日、要となる1年生の仮入部期間が開始すると、驚くべき人数の入部希望者が音楽室に殺到。

希望を感じた彩音は、アルトサックスの遥奈、トランペットの美香、そして幼馴染でもあるパーカッションの那津たちと、全国大会を目指して練習することを誓いあうのでした。

小さなほころび

コンクールで演奏する曲が決まり、新入生を迎えていよいよ始動した吹奏楽部。

ところが、各楽器のパート分けが発表されるや否や、問題があちこちで発生し始めます。

野球部出身の初心者で、合奏中に何度も指摘を受ける神崎。

メロディーではなく、対旋律のパートを担当することに不満を感じている美香。

小さなほころびがやがて演奏にも支障をきたすようになります。

気持ちだけでなく、音が少しずつバラバラになっていく部員たち。

果たして、目標を達成することはできるのでしょうか。

『グラツィオーソ』を読んだ感想

短時間で読破できる読みやすさと、明るく爽快な読後感の作品です。

大人はもちろん、中学生や高校生も難なく読み進めることができると思います。

高校生らしい葛藤

部活動をとおした人とのぶつかり合いや勉強との両立など、誰もが一度は経験してきたであろう青春の1ページを丁寧に切り取っています。

例えば、後輩がうまく演奏できていないことを知り、どんな言葉をかけるべきか主人公の彩音が悩みもがく場面。

不器用ながらも自分のなりの答えを出していく姿は、高校生らしいまっすぐな気持ちを感じます。

ほんのり甘酸っぱい恋愛模様

恋愛小説が得意な作者らしい、高校生特有の初々しい恋愛模様が描かれています。

想いを寄せる相手の存在が自分を支えてくれたり、同じ目標があるからこそ進んでいける。

青春の甘酸っぱさを余すことなく取り入れた作品は、純粋でまっすぐで、読んでいて思わず笑みがこぼれます。

吹奏楽の魅力

普段小説の題材になることが少ない吹奏楽部。

全国大会に挑む高校生たちの姿を、忠実に物語に仕立てているところには、経験者として非常に好感が持てました。

結果発表のときの緊張感や、運動部に負けず劣らずハードな合宿の様子などは、特にリアリティーを感じます。

音という見えないものとまっすぐに向き合いながら、目標に向かって地道に練習を積み重ねていく高校生の姿から、パワーをもらえる作品ではないでしょうか。

『グラツィオーソ』はどんな人におすすめ?

『グラツィオーソ』はこんな方におすすめです。

  • 吹奏楽経験者
  • 読みやすい作品を探している人
  • 甘酸っぱい恋愛ストーリーが好きな人

実在する課題曲や自由曲、さらに詳しい方ならあの強豪校のもじりと気づけるような細かな設定が嬉しいです。

学生時代に吹奏楽を経験してきた方にはぜひおすすめしたい1冊です。

おわりに|一度きりの青春のまぶしさを感じられる作品

吹奏楽に限らず、学生時代は部活や趣味に全力を注いだ方が多いのではないでしょうか。

現役の学生から大人まで、自身の体験と重ね合わせて読み進められることがこの作品の魅力です。

何かに打ち込んだ記憶が蘇り、「今から何か始めてみようかな」と前向きな気持ちになれる作品。

ぜひ手に取ってみてください。

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