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『もしものせかい』感想|ヨシタケシンスケが描く大人に読んでほしい心に染みるやさしい絵本

もしもお金持ちだったら、もしもあの人に生まれていたら、もしもあっちを選んでいたら・・・

誰でも一度は「もしも」のせかいを想像したことがあるでしょう。

考え出したらきりがないかもしれません。

この絵本は「もしもなにかをなくしたら・・・それがもどってこないなら」ということに焦点を当てた物語です。

何かをなくしたら悲しいのはみんな一緒ですが、それをどう考え生きていくのか親しみのある絵と、大人もはっとするような言葉で描かれています。

誰でもいつかは経験する、なにかをなくすということ、きっとそのときにこの絵本のことを思い出すでしょう。

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『もしものせかい』の概要

出典:Amazon公式サイト

タイトルもしものせかい
著者ヨシタケシンスケ
出版社赤ちゃんとママ社
出版日2020年2月27日
ジャンル絵本

絵本作家・イラストレーターであるヨシタケシンスケ。

2児の父であり、日常生活を子供目線で切りとった疑問や悩みに焦点をあてた作品が多く出版されています。

2018年5月には、全国12万人の小学生が選んだ「こどもの本総選挙」で10位以内に

の4冊が選ばれる人気ぶりを見せています。

「もしものせかい」は子供も大人も一度は考えたことのある「もしも」について、独自の目線でユーモアたっぷりに描かれています。

『もしものせかい』のあらすじ

ある日男の子が寝ていると、窓から入ってきた猫が部屋のなかにあったものを持っていってしまいます。

「とつぜんで もうしわけないんだけど、

ボク、もしものせかいに いくことになりました」

とその部屋からなくなってしまうものは、男の子に語りかけます。

どうしてなくなってしまうのか、なぜなくなってしまうのか、なぜ今なのか、大切なものをなくしてしまったときに直面する気持ちに、そっと寄り添うように物語はすすんでいきます。

もしものせかいとは心の中にあるもう一つのせかい

たとえばある日、自分の目の前から大切なものが消えてしまったとしたら、どんな気持ちになるでしょう?

何がなんでも手放したくないとじたばたするでしょうか?

なぜ自分だけが?と嘆いてしまうかもしれません。

この本に登場するなくなってしまうものは、

「ひとつだけ たしかなことがある。それは、ボクが もしものせかいにいっちゃうってこと。

そして いつものせかいには もどってこないってこと。」

「でも だいじょうぶ。ボクは、もしものせかいに ずっといるから。」

とこのせかいから消えても、その男の子の心の中にずっと居続けることを教えます。

なくなってしまうことに理由はない

何かをなくしてしまったとき、あのときあぁ言ってしまったから、あそこに行ってしまったから、とあれこれと理由を探してしまう経験は誰でもあると思います。

運命だった、仕方なかったといくら自分に言い聞かせても、なかなか立ち直れないかもしれません。

なくなってしまうものは、なぜなくなってしまうのかについて、

「ボクも そのことについて ずっとかんがえていたんだけど、

どうやら りゆうは ないみたいなんだ。」

となくなってしまうことについて、変えることはできないことを男の子に伝えます。

この物語を読むと、目の前からなくなっても心の中にはずっとある、

いる場所が変わるだけなんだということを、受け入れてみようかという気持ちが生まれてきます。

もしものせかいが大きいひとはいつものせかいも大きい

なくなったものがもし本当に、もしものせかいにあるとしたら、みなさんはどんなものがそこにあると思いますか?

「きみのみらいに なるはずだったものが、そこには みんなある。」

なくなるものは男の子に語りかけます。

やりたかったこと、どうしてもできなかったこと、ずっとそばにいてほしかった人が

もしものせかいにいるのだとしたら、いつものせかいが少し明るくなる気がします。

どうせなくなってしまったんだからと思わずに、もしものせかいに想いを馳せて、

今の自分がここにいることを考えると感謝の気持ちが生まれ、

いつものせかいが豊かに感じるでしょう。

『もしものせかい』を読んだ感想

ヨシタケシンスケさんの作品で一番初めに手に取ったのがこの絵本でした。

なんとなく読み始めましたが、気づくと涙がポロポロと止まらなくなってしまいました。

何かをなくしたときの悲しい気持ちは自分にしかわからない。

時間や別のことで埋めようとしていたけれど、この本に答えのようなものがたくさんつまっているような気がして、これは一生自分のそばに置いておきたい一冊だと思いました。

絵本として書くことの意味

ヨシタケシンスケさんは物語が完成すると自分の子供へ見てもらうそうです。

この作品を見せたときは「よくわからない」というようなことを言われたそうです。

確かに小さな子供に理解しろと言っても難しいかもしれません。

それは何かをなくしたことがないから、幸せなことだとヨシタケシンスケさんは思ったそうです。

でもいつかかならず人は何かをなくします、そのときに肩肘張らず、共感できる絵本のようなものがそばにあったら、それだけで心救われることもあるのではないでしょか。

もしものせかいはムダではなかった

私はよく「もしものせかい」を考えます。

もしもあぁだったらこうだったら、こうしておけば・・・

散々考えたあげく、もう過ぎたことを考えてもどうしようもない!

という結果に落ち着くのでが、そのときまた考えすぎてしまった・・・

と自己嫌悪に陥ってしまいます。

でもこの本を読んで、そう考えることはムダではなく、今のせかいを考えることなんだと教えてもらいました。

今までに出会ったことのない本

詩のようであり、哲学のようであり、子供向けのようであり、大人向けでもある絵本。

このようなタイプの絵本は初めてでした。

そしてこんなに繰り返し読んだのも初めてでした。

よくわからないから何度も読むのではなく、いつ読んでもどんな気持ちの状態でも、

そのときの自分の栄養になる言葉がつめ込まれていて、読むとじんわりと心が温かくなります。

『もしものせかい』はどんな人におすすめ?

この絵本はわかりやすく優しい言葉で書かれているので、小さなお子さんはもちろん、大人までぜひおすすめしたい一冊です。

  • 小さなお子さんがいる方
  • 心にぽっかりと穴が空いてしまった方
  • 絵本の贈り物をしたい方

小さなお子さんがいる方でしたら、読み聞かせにも最適です。

読み聞かせている間にこの本の世界に、大人の方がのめり込んでしまうかもしれません。

なくしたものは人それぞれさまざまだと思います。

物だけとは限らず、大切な人かもしれません。

そのときにそのことをどう受け止めるか、心の支えになる言葉がここにあります。

子供だけでなく、ぜひ大人への贈り物としても喜ばれる一冊だと思います。

おわりに

もしものせかい。

本当にパラレルワールドのように、この世界と並行して別世界があるとしたら?

私はよくそんなことを考えます。

私の父は幼い頃に亡くなっていますが、もしも生きていたら、今の私を見てなんて言うだろう?

そんなことを考えたりします。

仏壇に手を合わせていると、すごく不思議な気分になって、何か言ってくれているような気もすれば、何も言ってくれない気もします。

けれどもこの本を読んで、パラレルワールドがあるかないかは別として、自分の心の中に、もしものせかいはあるんだ!ということに気づかされました。

確かに父は亡くなりましたが、私の心の中に毎日います。

そしてそのことが今生きる私の力になっています。

この本を読んで、もしものせかいはいつものせかいと繋がっているということ、

なくなってしまったものはどうにもできないとしても、

もしもあのときやっておけばと後悔しないように、

やればできることはたくさん挑戦して悔いのないように生きることが

このせかいを生きている私にできることだと教えられました。

なにかをなくすことなんて、ないに越したことはありませんが、

この絵本があればこれからなにかあっても必ず味方になってくれるます。

ぜひ手にとって新しいスタイルの絵本を堪能してみてください。

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