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『AX』感想|天才殺し屋が守るものは「家族」だった。
「カップラーメンなんかを食べるわけがない」 天才の殺し屋は「恐妻家」でした。 日中は文房具店で働いているが、実は天才的な「殺し屋」。 そんな殺し屋兜は、家族を持ったことによって「殺し屋」ということに罪悪感を抱き始めます。 しかし、辞めれば家... -
『本日は、お日柄もよく』感想|あなたの心を動かす言葉たち
「本日は、お日柄もよく」。 結婚披露宴などのお祝いの場で、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。 こういった言葉を巧みに操り、相手の心に響く文章を書く「スピーチライター」が、この作品の主人公です。 言葉の持つ力は、使い方によって、... -
『カキフライが無いなら来なかった』感想|素朴な日常風景を切り取った自由律俳句集
自由律俳句、と聞いてもピンと来ない人も多いかもしれません。 昔、学校の教科書で種田山頭火の俳句を目にしたことはあるのではないでしょうか? 俳句といえば五七五の音律に沿うものというイメージがあると思いますが、それに囚われずに、まさに自由に表... -
『ちょっと変わった守護天使』感想|三十路女性に贈る、年下草食系男子とのほんわか恋愛物語
自分を助けてくれる、あるいは守ってくれる天使。 それは必ずしも羽が生えて頭に輪っかが付いているわけではありません。 老いた男性かもしれませんし、幼い少女かもしれません。 長い人生、そんな天使と呼べる存在に出会えることもあるでしょう。 ずっと... -
『52ヘルツのクジラたち』感想|寄り添い痛みを感じる優しさが声なき声を救う
あなたは声なき声を聞いたことがありますか? 小説のタイトルにある52ヘルツのクジラとは、他のクジラには聞き取ることができない周波数で鳴く、世界に一頭しかいないクジラです。 海にはたくさんのクジラがいますが、その鳴き声が彼らに届くことはありま... -
『発注いただきました!』感想|みずみずしく、日常に寄り添った珠玉の短編集
今回は、『発注いただきました!』という本を読んだ感想を書いていこうと思います。 著者の朝井リョウさんは、『桐島、部活やめるってよ。』や、『チア男子‼︎』などでも有名な、直木賞受賞作家です。 そのままの日常に寄り添った比喩表現や、ユーモ... -
『35歳、働き女子よ城を持て!』感想|おひとりさま女子こそ持ち家を
「そろそろマイホームがほしいけど、何から手をつければいいかわからない」という人は多いのではないでしょうか。 また、「賃貸と持ち家、自分に合っているのは結局どっちなの?」という疑問を抱えている人もいらっしゃると思います。 今回紹介する「35歳... -
『羊と鋼の森』感想|あなたの背中をそっと押してくれる言葉たち
自分のやっていることに自信が持てず、まるで森のなかで迷ったように立ち尽くしてしまうときがありませんか。 そんな時にはこの1冊を手に取ってみてください。 読み終えると、不思議と心が軽くなる。 こんな表現がぴったりだと思います。 自分が進むべき方... -
『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』感想|自由のために懸命に戦った少女たちの1か月
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない(小説)を無料で試し読みする 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない(漫画)を無料で試し読みする 桜庭一樹はしばしば体も心も発育途中の子どもたち、特に少女たちについての物語を書きます。 思春期の子どもたちが持つ素直な残酷さ... -
『パーフェクト・クオーツ』感想|元防衛庁の作者が紡ぐ極上の国際諜報小説
防衛庁の情報・調査専門職出身という経歴を生かした、本格な国際諜報小説で知られる五條瑛。 中でも、タイトルに鉱物の名前を冠した「鉱物シリーズ」は、魅力的なキャラクターと重厚なストーリーで多くのファンを獲得しています。 今回は、「鉱物シリーズ...