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『消滅世界』感想|後味の悪さが醍醐味?村田沙耶香さんの衝撃作

2016年の芥川賞受賞作「コンビニ人間」の著者、村田沙耶香さんの作品です。衝撃作として話題になっていたので読んでみました。

タイトルから浮かぶ、「何が“消滅”するの?」という疑問は読み進めるにつれて、なるほど、と納得していきます。

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『消滅世界』のあらすじ

人工授精で子どもを産むことが当たり前になった世界で、主人公の雨音(あまね)は両親がセックスして産まれた珍しい子どもでした。

成長し、結婚した雨音は夫以外の男性やアニメのキャラクターと恋愛をする中で、夫と「愛し合っていた」母を激しく嫌っていきます。

そんな中、雨音は夫と共に“実験都市”に移住することを決意。そこで見た光景や新たな生活が雨音と彼女を取り巻く人々を変えていく…という物語です。

当たり前や常識がわからなくなっていく

この物語の設定自体が現代の恋愛・結婚・出産と大きくかけ離れているため、そもそも今当たり前だと思っているものや考え方が揺らいできます。

この世界では結婚すれば「家族」になるけれど、みな家庭の外で恋愛をします。恋人はヒトでもいいしアニメや漫画のキャラクターでもいい。

むしろ、ヒトとの恋愛は特殊な嗜好として描かれています。実験都市に関して消極的だった雨音に夫はこう言いました。

「でも、これはすごいことだよ。家族というシステム以外でもヒトは育つか。子供は本当に育ち、ちゃんと子孫を繁栄させていけるか。画期的だよ」

と。

「家族」というシステムが当たり前だと思っていた雨音も、夫の考え方や実験都市への移住という選択により徐々に変わっていきます。

村田ワールドの怖さに触れ、考えさせられる一冊。

良い意味で、とにかく読後の後味が悪いです。

物語の世界は終始怖くて不気味。

そこに多少の違和感や恐怖を抱きながらも、なぜか少しだけ、近い将来こんな世界になるような気持ちにもなります。

ストーリーの展開はそこまで大きくありませんが、主人公の雨音が徐々に変わっていく様子が繊細に描かれ、怖いもの見たさでページをめくる手が止まりませんでした。ラストシーンの終わり方も特に誰が救われるわけでもなく、もやもやとした気持ちになります。

そんな気持ちの中でもこの本をおススメしたい理由は2つ、とにかく考えさせられたことと、当たり前を疑う視点が自然と手に入ったこと。

今日の当たり前も明日には変わるかもしれない。

そんなときあなたは何を見て何を考え、どんな選択をしますか?そんなメッセージが残されたラストシーンだったように感じました。

ハッピーエンドや展開の早い話が好きな方には向かないかもしれませんが、時々思い出して考えたくなる一冊です。

ぜひお読みください!

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