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『君に舞い降りる白』感想|水晶のごとく透き通った想いが躍動する青春

青春。

この言葉を聞いて、今の自分とは程遠い、または縁がない言葉だと感じますか。

そのように断じてしまうのはもったいないです。

この物語には、ストレートで純粋で、不純なものを知らない透き通った青春が描かれています。

舞台は小さな鉱石店。

心に秘めた想いを持つ少年と少女が出会い、そしてそれぞれの秘密を知ってしまったことで心が揺れ動く様子。

青春、そんなものは遠い過去に捨ててきたと思っているあなた。

実はそうではないのです。

今は枯れ果てたと思っているあなたの心も、物語の中の登場人物の想いに触れ、息を吹き返すだろうと思います。

まだ現役で恋をしていた頃の自分と、もう一度再会してみませんか。

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『君に舞い降りる白』の概要

出典:Amazon公式サイト

タイトル君に舞い降りる白
著者関口尚
出版社集英社文庫
出版日2007年9月25日
ジャンル青春小説

まず、目に飛び込んでくるのがカバーのイラストの美しさです。

そして、タイトル。「君に舞い降りる白」の「白」ってなんだろう。

そこに惹かれて、この本を手に取る読者も多いのではないでしょうか。

「白」の意味は、最後まで読めば納得できるはず。

「もう誰も、好きにならない。」

そう心に決めた大学生修二の前に、一人の謎めいた少女が現れます。

修二は彼女のことが気になり始め、二人の距離が近づいたとき、彼女の秘密を知ってしまい……。

修二の気持ちにも、彼女の気持ちにも感情移入して読み進めてしまう作品です。

『君に舞い降りる白』のあらすじ

舞台は小さな鉱石店。

佐川ミネラル社。

そこでアルバイトとして働く修二は、店に来た白い肌の少女と出会います。

少女の名前は雪衣。いつも黒で統一された服を着ている。

白い肌に、黒い服。

「まるでオセロの駒みたいだ」

と修二は思います。

修二をいとおしそうに見つめる雪衣

佐川ミネラル社に初めて雪衣が来店した日。

雪衣はなんともいとおしそうに修二を見つめます。

「手を差し伸べれば、すぐにでも抱きついてきそうだった。」

と修二は不可解に感じます。

どこかで会ったことがあるだろうか……。

また別の日、突然彼女は修二に自分の名前を「雪衣」と呼んでほしいとお願いします。

しかし、彼女の素性を聞こうとすると黙り込んでしまう様子に、修二は困惑してしまいます。

蛍石をめぐり戸惑う二人の心

ある日、修二は自分の好きな蛍石を雪衣にも見せようとするが、雪衣の反応が思わしくない。

問いただすと、雪衣が「自分の蛍石を持っている」と告白します。

雪衣が自分で採りに行ったものなのか、それとも誰かから贈られたものなのか。

そして修二は確信します。

彼女が、彼氏にまつわる悲しい思い出を持っていることを。

雪衣の悲しい思い出を知った修二が、思いがけないかたちで心を動かす

雪衣が秘めていた彼氏にまつわる悲しい過去を知った修二は、彼女の凍える心を溶かそうと試みます。

しかし、そうすればするほど、彼女は頑なになってしまいます。

修二は、彼女が元彼氏の死を受け入れられていない、その現実を痛いほどに痛感します。

そして一旦は、彼女の心が癒えるまで「待つ」と言った修二。

しかし、青い衝動に突き動かされるように、彼女の元彼氏に競う気持ちから、冬の山へ蛍石を採りに行って…

『君に舞い降りる白』を読んだ感想

物語の初めは初々しい恋の始まりを予感させる印象でした。

しかし、彼女の抱えている秘密の暴露が近づくにつれ、修二の心が揺さぶられる様子が手に取るように分かり、読んでいてもどかしい気持ちになりました。

修二の優しさと強さ

雪衣は、修二に元彼氏を重ね合わせて見ていた。

そのことを知った修二は、それでもなお雪衣に寄り添おうとします。

愛する人の今まで見えなかった一面を知っても、心が離れようのないほど雪衣を愛しているのだということが伝わってきます。

そして、最後には絶対に勝つことができないであろう元彼氏に対抗し、冬の雪山に登ってしまいます。

死んだ人間には勝つことができない。

それでも、対抗しようとする彼はとても強い心の持ち主なのだと思います。

雪衣の心の弱さ

自分の我が儘によって元彼氏を死に追いやってしまったと信じている雪衣。

そうして自分を責めながらも、元彼氏に似ている修二に近づき、関係を持ってしまい、後悔の念に駆られ、全てを告白してしまいます。

そのような若さ故の、彼女の心の弱さ。

誰にでも思い当たるのではないでしょうか。

大人になりきれない彼女の心を、必死の思いで包み込もうとする彼の心意気が見どころだと感じます。

物語に出てくる鉱石

小さな鉱石店、佐川ミネラル社が舞台となる物語であるので、様々な鉱石が登場します。

石に関する記述が詳細で素人にも分かりやすく想像できるため、石に興味のない方も興味のある方も、どちらも興味深く読める本だと思います。

日常生活において、石を身近に感じることがないので、どの石に関する表現も新鮮に感じました。

特に物語の核心となる部分に出てくる蛍石。

ぜひとも実際に見てみたいと思いました。

『君に舞い降りる白』はどんな人におすすめ?

青春の恋を描いた「君に舞い降りる白」。

こんな方におすすめです。

  • 恋をしている人
  • これから恋をしたい人
  • 過去の恋を懐かしく想う人

青春の澄んだ恋愛模様に、心を浄化されてみませんか。

読了後の清涼感を味わいませんか。

おわりに

主人公・修二の雪衣への深い想いは、結果として実を結びます。

そこに至るまでの紆余曲折、また登場人物とのやり取りから、修二の優しさ、人間味のある人柄に惚れてしまいます。

自分を通して前の恋人の姿を追っていたと知ったとき、大抵の人ならば幻滅してしまうのではないでしょうか。

修二はそんな困難な問題にも立ち向かい、見事に彼女の凍てついた心を溶かしてしまいます。

読み終えたとき、読んだ人の恋愛観に少なからず良い影響を与えてくれるであろう作品です。

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