国内小説
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『子猫が読む乱暴者日記』感想|混沌の文章と予想外の展開に引きずりこまれる驚愕の読書体験
こちらの小説。 「いつもの様にくつろぎながら小説でも読もう」とはいきません。 本書は、読んだ者を未知の小説世界に引きずりこんでしまう恐るべき一冊なのです。 まと… -
『リバース』感想|一度味わうと忘れられない、衝撃のラスト
色んな想い出を共有することのできる大切な友人の存在。 その友人のことを、貴方はどれだけ知っているでしょうか。 自分が知らない友人の姿を耳にしたとき、それまで近… -
『ぼくの小鳥ちゃん』感想|劇薬のように寂しく、砂糖菓子のように甘い小さな物語
絵本は基本的に子供が読むものですが、もちろん大人だって読んでもかまいません。 最近は大人向けの絵本だってあるくらいですから。 でも、たとえば”絵本のような小説”…
海外小説
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『青空のむこう』感想|「やり残したことがあるから…」あなたもこの人生に悔いはありませんか?
もし自分が明日死ぬと分かっていたら…あなたは何をしますか? 『家族と過ごす・恋人に愛を伝える・親友にお別れを言う』いろんなやりたいことが浮かんでくると思います… -
『楽園の泉』感想|リアリティと抒情のハーモニー 宇宙エレベーター建設を巡る壮大な物語
宇宙エレベーター構想。 強靭な素材で作られた長い紐を使って、宇宙空間と地上をエレベーターで繋ぐというアイデアです。 ロケットの高額な打ち上げ費用や、騒音などの… -
『ニューロマンサー』感想|これを読まずにサイバーパンクは語れない
「ニューロマンサー」は1984年に刊行された小説ですが、コンピューターやハッキングはもちろん、近年ようやく実用化が検討され始めたAIや人工臓器なども描かれており、…
短編集
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『一千一秒物語』感想|奇抜なユーモアと乾いた文体が今でも新しい
月夜の晩にステッキを持って散歩に出る紳士。空を見上げると箒星(ほうきぼし)がスッと流れて消えていった・・・。 こんなシーンが出てくるとまるでメルヘンのようにも… -
『発注いただきました!』感想|みずみずしく、日常に寄り添った珠玉の短編集
今回は、『発注いただきました!』という本を読んだ感想を書いていこうと思います。 著者の朝井リョウさんは、『桐島、部活やめるってよ。』や、『チア男子‼︎』… -
『すべての神様の十月』感想|死神、疫病神、福の神……さまざまな神様と人間が織り成す素敵なお話
神様は人間よりも人間くさい。 日本の神話やギリシャ神話などに触れていて、そう思うことが多々あります。 実はそんなに神々しい存在ではなくて、私たち人間とそんなに…
ショートショート
エッセイ
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『ラマレラ 最後のクジラの民』感想|捕鯨文化を未来に残すインドネシア部族の魂の葛藤を描いたドキュメンタリー
心静かに漕ぎ出でよ浜を離れる波のままに心静かに夢見て待て人生の嵐に揉まれしときも人生の嵐に揉まれしときも インドネシア諸島の西端にあるレンバタ島には、現代でも… -
『マナーはいらない 小説の書きかた講座』感想|気軽に楽しく学べる小説の基礎
小説を読んでいて、「こんな面白い話、どうやって考えつくんだろう」と思うことはありませんか。 あるいは、「趣味で小説を考えているけど、全然上達しない」と悩んでい… -
『杏の気分ほろほろ』感想|読めば読むほど色々な顔の彼女に出会える。
モデルとして女優として活躍する杏さん。 大の読書家だったり、筋金入りの歴女だったり、今や三児のママだったりいろいろな顔をもつ彼女。 そんな杏さんの日常を覗き見…
紀行文
児童書
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『そして五人がいなくなる 名探偵夢水清志郎事件ノート』感想|児童書と侮るなかれ、本格ミステリー!
夢水清志郎という名前を、聞いたことがありますか? 今回ご紹介する本は1994年に刊行された、名探偵夢水清志郎事件ノートシリーズの第一作目となります。 現在も名探偵… -
『怪盗クイーンはサーカスがお好き』感想|謎とロマンが溢れる怪盗物語
怪盗クイーンシリーズは、2002年から続く大人気シリーズです。 怪盗の美学を追い求める、誇り高き大怪盗クイーンが、相棒のジョーカー、世界一の人工知能RDとともに飛行… -
『長くつ下のピッピ』感想|大人の私が子どものピッピに救われる
世界一強い女の子といえば、誰を思いつきますか? 私はもちろん、ピッピを思い出します。 髪はニンジンのようなオレンジ色。 肩にはサルを乗せ、ヘンテコな青い服。 そ…
絵本
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『ゆうきをだして!』感想|子どもも大人も、一歩踏み出すのは難しい!
何か初めてのことをするとき、新しい場所にいくとき、なかなかその一歩が踏み出せないという経験はありませんか? 子どもだろうが、大人だろうが、勇気を出せずに下を向… -
『おやすみ、はたらくくるまたち』感想|はたらく車の癒し系絵本
ほとんど全ての親が、悩んだことがあると思います。 「子供が寝ない」 絵本を読み聞かせたり、子守歌を歌ったり、評判のアプリや動画を見せたり…。 でも、なかなか効果… -
『はじめてのキャンプ』感想|大きい子たちの仲間入りをした小さな女の子
「はじめてのキャンプ」は、子どもならではの動作や心境が描かれている一冊です。 当時の私は、主人公のなほちゃんと自分を重ねていました。自分と似ている部分があった…